過去から何を学び、何を作るか

自分が望む架空の世界を構築するのに必要なことは、本当に大量にあります。
それを描ききることは一筋縄ではいかないでしょう。
 
問題は何を学び、何を作るかです。

過去からの蓄積からは逃れられない

アクロポリス
まず、完全なオリジナルがこの世界にあるのかということを考えるのは、最も時間の無駄です。
過去からの蓄積を無視したところで、結局その呪縛に悩まされるのは近代建築が体現しています。
歴史の否定をした近代デザインは、試行錯誤を繰り返しても歴史的な建築を駆逐出来ていません。
そんなことを考えるのは愚かなことだと、証明したと思います。
 
単純化すればするほど選択肢は消え、新しさを求めるがあまりに最新の流行へ群がるのです。
情報の拡散が早くなった現代においては、ヨーロッパも、アメリカでも、日本でも同じようなデザインが見ることが出来ます。
特に照明は、上流から下流へと伝搬して、どこでも同じような演出を氾濫させています。
そんなことを個人的な世界へ持ち込むのは、愚の骨頂です。
 
過去から学び、現代のデザインの良い部分、悪い部分と比較して判断すべきでしょう。
そうでなければ流行という様式を、過去と同じく模倣しているだけになります。
様式を模倣するのではなく、本質を学ぶということ。
デザインの持つ意味と、自分がどう感じるかを考えるべきです。
少なくとも、パルテノン神殿の列柱が素晴らしい造形であることは否定する人はいないでしょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です