ブラック企業というもの

報告書には、仕事のハードさを訴える声が複数掲載されていた
利益を重視した過酷な労働環境から「ブラック企業」という批判が高まっていた牛丼チェーン「すき家」。その状況を改善するため、すき家を全国展開するゼンショーホールディングスは第三者委員会(委員長:久保利英明弁護士)に労働環境についての調査と提言を依頼した。

第三者委員会がまとめた調査報告書は7月31日、ゼンショーによって公表されたが、そこには、すき家における過重労働や法令違反の実態が克明に記されていた。また、「居眠り運転で交通事故を3回起こした」「20キロやせた」といった従業員の生々しい声も紹介されていて、ハードワークがもたらした悪影響の一部が明らかになった。
引用:弁護士ドットコム トピックス
http://www.bengo4.com/topics/1863/

従業員を駒として使う

労働基準法がそもそも軽視されている、この国ではどうにもならない。
そして人件費が高騰して、経営を圧迫するようではきりがない。
結果として、労働者に対する待遇を減らすことを助長している。
 
労働組合の弱体化も同様に、大企業でもブラック化していることに影響しているのかもしれない。そもそも労働の環境改善の歴史は、労働者の蜂起により実現してきたことが大きい。武力衝突も何度も起きた。
そのような中で、経営者はしょうがなく折れたという部分もあるから、労働者に対する意識が低ければどうしようもない。経営者の意識がそのまま反映するようでは、ブラック企業など消えようがない、どこでも、いつでも蘇る可能性はあるということ。

卑怯な階層

前線で苦労するいっぽうで、管理者はそれよりも待遇が良いはずである。
問題は、いつも前線の人間が死んでから発覚していくのである。
そしてその背景には、いつも卑怯な人間が存在する。
体制に迎合し、要領よくポジションを得た人間である。
 
前述のゼンショーにしても、経営者が悪いという格好で終わることが多い。しかし、その方針を支え、前線に無理をさせた組織そのものが問題なのである。そのような経営方針に迎合しながら、私腹を肥やし、労働環境改善をしなかった人間にも問題があるのである。経営者だけを吊るし上げて、悪者にする考えは非常にいびつで、何も解決しないだろう。

求めるだけではいけない

求めるだけでは、結局は力のバランスにより狂ってしまう。
個人的な意見ですけど、両者に問題があるし、経営者のほうが力を持つ関係は変わらないでしょう。労働者にとっての切り札は、スト、転職出来るということでしかないです。経営者にとって従業員の生活など、経営の二の次でしかないです。また日本はそういう経営の精神や、労働環境における関心が非常に未熟です。
労働者の権利を無視する側と、権利を行使する責任を果たさない人々の不毛な戦いになったら終わりですね。ブラック企業のレッテルを貼り、経営者を糾弾して、待遇を改善出来れば、すべては問題解決という話ではないでしょう。

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