建築経営課題 #2

建築経営課題について2回目。
前回から少し時間が経過したけど、継続してやりますね。
今まで、現状の背景について話してきましたが、引き続きその事について。

ワンマン経営?

基本的に商売は、目立ってナンボだし、品質が重要です。この2つが経営の軸だと考えています。それは営業力と、実務能力としましょう。
品質に関しては、常に向上させ、見直し、リスクヘッジが必要になります。また、業務内容にあわせた最適化が求められます。

この時点で、普通の会社は個人に依存します。個人の自己学習を前提にしたキャリア構築が前提なので、個人のパーソナリティに依存したパフォーマンスになります。
また向き、不向きもあるのですが、業界的にはフルスペックを求めるのが理想です。
ワンマン経営の場合は、経営者の主観が優先されがちですし、上司のスキルにも左右されがちです。これは会社の規模、組織体系が経営者の決裁に集中される事が原因だと考えられます。簡単に言うと、師匠の一門というスタイルです。これにより、品質を担保する事は可能です。未熟な人間でも、技術の監修と管理により、品質維持、向上を促します。
優れた職人は、優れた経営者という妄想は各界にあります。スポーツでも同じで、名プレイヤーが、名プレイヤー、コーチであると思いこみがちですが、必ずしもそうとは言えません。

組織事務所では、会社スタイルとしてルール化されたものが同じ役割を果たすでしょう。つまりは、ルールを決めて、それを基準にするスタイルですね。
会社とは、基本的にピラミッド型の封建社会です。日本の場合は、特に日本の風土(同調矯正、会話より調和)、儒教的価値観、日本語の特徴(尊敬語、謙譲語)により、フラットな関係はなりません。

ルールを決めてやると言いつつ、大手でもない限りは上司の個人力ですけどね。なので、超メガ企業ですら、内部腐敗は発生しています。
これも、ありがちな落とし穴です。大手企業や、個人的に有名、すごく人間性に好感が持てる、と言ってビジネスが優秀ではありません。ですが、どうも一部にはそう考えていない人がいて、信仰に近い信頼を寄せる人がいます。

ルールと進化

少し脱線しましたが、前述の組織ルールというのは、極めて一般的ですが、不十分または微弱である点を無視していることが問題です。
まず、ルールが個人的趣味になりがちです。パーソナリティに左右される傾向が強いです。理由は、組織の中で話し合うのではなく、権力を持っている人に依存するからです。
次に、口述伝達になること。
まず、多くの組織は資料は作らないでしょう。だから、口頭で指示する事が一般的です。これは、かなり非効率であると思います。
逆に作っても、ルールを資料にして、効率良く運用する技術がない場合は、かえって混乱を増長させます。
また、定期的な打合せの質が悪く、教育に関しても昔ながらのスタイルが多く、非効率的ではないかと考えています。

建築は雑誌媒体か、メーカーの有料講座ぐらいしか情報の交換場所がなく、極めてクローズな業界です。また、アカデミーヒエラルキーも存在したりするので、小規模建築経営は、かなり経営者のスキルに影響されることでしょう。
閉鎖した村社会出来な職場は、あらゆる分野で存在しますが、おそらく多くの人が、これを当然とし、かつ、構造的に見ていません。
誰か個人を悪者認定して、順応しない人間村社会から排除する。または、文句を言いつつも、最終的には組織を支えている人間。理解してても、力がなくて何も出来ない人間。など、さまざまな人がいます。
だからこそ、村社会が存続すると考えています。

自分でやりな

話を戻して、小さな事務所になると、結局自分やるしかないのと、代表の意向により意思決定が濃厚になります。

そして、経営側が1人か家族、あとは雇用されてる側みたいな構図がほとんど。古参がいる場合は、役員になってたりする事もあります。
ごく一般的なスタイルです。このスタイルが量産される原因と、中身ですが、

  • 個人で独立した会社
  • 個人の思いで独立した会社
  • 経営者=社長=ルール
  • 人数が少ない
  • 他人の場合は徒弟扱い
  • 経営は経験と聞きかじり
  • 数字で判断しない
  • 好き嫌いで判断する
  • と、さまざまな状況がありますが、今回一貫してる課題があります。
    それは、個人的な思考の枠内に依存した、意思決定です。これが、基本的にある限りは、組織の限界はいつか来ます。
    それが現実と乖離していればいるほど、崩壊深度は強くなり、自滅します。
    このような、状況下で、自分でやりなさいというのは、とどのつまり、私の望む範囲内で、勝手に成果を上げて自立すればいいじゃない?ってことです。会社にいる限り、村の規制は入ります。結果が悪ければ、咎められます。なので、勝手=自由ではないと言えます。

    続く

    長くなったので、今回は終わります。
    このシリーズは、答えを探しながら書いているので、正解でもなく、すごく細かい事も書きます。
    ただ書き進める中で、何か見えてくるというか、まとまってくる感じがしています。
    では、次回でまた。

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です